宮台真司さん(以下、宮台):今のSDGsのようにスローガンになっているものを「何か怪しいな」と感じます。そのようなことを最初に言ったのは三島由紀夫です。三島は、天皇主義者が一夜にして民主主義者に変わった滑稽さを、実にみっともないことだ、と考えた。周囲が天皇主義なら天皇主義、それが民主主義になったらコロっと民主主義に変わってしまう。今のSDGsに、それに似たものを感じています。「SDGs良いよね。流行しているね、僕はSDGs主義者です」と。こういうのを三島は、「空っぽのあなた」と言った。
高岡英夫さんが昔、書いていた「偽物に見えた学生活動」も同じ。端的にいうと「どうせ続かねぇだろ」と。
コーチング理論的にいえば「そもそもwant toじゃないものが続くわけねーだろ」。
最近は空っぽな俺が浮き彫りになって、いろいろと辛い。